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たい焼き [日々の徒然]

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また「食べ物ネタ」です。甘いものが苦手な方、申し訳ありません。私も特に甘党というわけではないのですが、最近どうも疲れ気味なのか、甘い方向に眼がいくみたいで。
たい焼きって、やっぱりシッポまでしっかり餡が入っていないとダメだよねえ、と言うと、「何言ってるんだい!たい焼きは頭が前菜、胴体がメインディッシュ、尾がデザート。メインの餡の甘さをいつまでも口の中に残さないように、尻尾には餡を入れず、ソフトクリームのコーンと同じように、カリッとした食感で最後を締めくくるものよ」と、葛飾区亀有公園前派出所の某巡査長が言ったとか。さて皆さんはどうでしょう。
そう言われてみると、納得できることもあります。フランス料理などのコースで、デザートに出されるアイスクリーム。あれにパリッとしたウエハースが付いてくるのをよく見かけた方もいるのではないでしょうか。あれは、アイスクリームの冷たさで鈍くなった舌を、ウエハースを食べることで感覚を戻し、またアイスクリームをおいしく食べられるようにする目的だそうです。ソフトクリームのコーンも同じような目的でしょうか。となると、たい焼きのシッポまでは餡を入れずに、カリッと焼き上げるのが本物、という話は、意外と納得できたりしませんか。
尻尾までしっかり餡が入っていると、食べた後も餡の甘さがいつまでも口に残りますよね。それを和らげるために、わざと尻尾には餡を入れない、という説明に納得できると、たい焼きは頭から食べるのが本筋ということになります。たい焼きは頭から食べるか、尻尾から食べるか、なんていう論争もあるそうですが、この点を考えれば、頭からが正解のようにも思えますね。
たい焼きは今川焼きから派生してできたらしいですね。どら焼きや今川焼きに比べて、そこのところが工夫されて風情があるのが、たい焼きがずっと好まれ続けてきた良いところよ、って、例の巡査長が言ったかどうか分かりませんが、そんなことを考えながら食べてみるのも、また日本人らしくて良いのかもしれませんよ。
ちなみに、たい焼きには養殖ものと天然ものがあるらしいですよ。
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少年サッカーの撮影 その64 [少年サッカーの撮影]

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初心者の方にサッカー撮影についてのことを聞かれる際に感じるのは、数値的な目標、表面的な決まり事のようなものを欲しがる傾向にある。しかしそんなものは、本当にあるのだろうか。シャッター速度も絞り値も、写真を撮る上で多くのパラメーターの内のごく一部でしかない。それを聞いて同じようにしたところで、同じ画が撮れるわけでも、失敗しないわけでもない。そういった表面的な数値などに、実は普遍的なものは何も無く、もっと重視すべき点は他にあったりする。でも、初心者の方々は、そういった点を気にしがちだ。木を見て森を見ず、では意味は無かろうと思うのだが。
こんな偉そうな事を言っている私も、数年前は初心者。最初からベテランでも熟練者でもない。努力しないと上達しないことは分かっているけど、やっぱり横道や回り道を避けて、最短距離を進みたいと思うのが人の常。ただ、その最終目標が数値で表せるようなはっきりしたものなら良いかもしれないが、素晴らしい写真を撮る、満足できる写真を撮る、という人それぞれで評価の異なる目標だと、なかなか最短距離の道を探すことは難しい。仕事として写真を撮る場合は別として、趣味として楽しむのなら、多少の失敗や回り道は成功の元として、割り切れる余裕は欲しい、というのは逃げ口上に聞こえるだろうか。でも今ベテランと言われる方々も、きっとそんな経験を重ねてきたと思う。

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ただ、物には順番と言うものはあるかもしれない。被写体ブレ・手ブレ・ピンズレ、これらをしっかり見分けられるようにならないと、失敗の原因を掴めない。動き回るサッカー選手を、しっかり止めて撮ることができない人に、躍動感が出るブレた写真を撮ることは無理だ。被写界深度内に被写体が入っていればOKという人に、ボケを生かした写真を撮ることはできない。

「不規則に動き回るサッカー選手を、しっかりブラさず止めて、狙った選手にビシッとピントの合った写真を撮ることから始めてください。ブラす、とか、ボカす、とか、構図がどうの、というのは、その次です。」

私は今も、初心者の方にはこれを言い続けている。偉そうなことを言っている私も、これができるようになるまで、かなりの時間を要したから。

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現在のデジタル一眼レフカメラには、シャッターボタンしか無い、ということはなく、多くの選択ができるようなボタンやスイッチが並んでいる。だから敷居の高いもの、難解な製品という印象を初心者の方に与えてしまっている。しかしそれらのボタンやスイッチは、撮影者の表現力や創意工夫を実現するために必要なもの。僅かな時間で全て理解し、手足のごとく使いこなせるような底の浅い分野ではないかもしれない。でも少し興味を覚え、安くなったとはいえ、未だ高価な部類に入るカメラやレンズを手にしたのなら、じっくり付き合ってみると、当初は予想しなかった驚きや喜びが得られるかもしれない。貴方が噛んでマズイと思うかウマイと思うか分からないが、噛んで、じっくり噛んでみないと分からないこともある。
ベテランの方々には退屈な話だったかもしれないが、今回は初心者の方へのメッセージとして書かせていただいた。ある程度、知識や経験が身に付いてくると面白くもなってくると思うのですが、現実には初心者から経験初歩の段階までで挫折してしまう人が多いように思える。やみくもに進んで、先が見えないと不安にもなるし、意欲も萎える。そんな方々に、ちょっと先まで、を感じてもらえればと思い、これまで書き続けてきた。これから先も私の考え・私の経験したことを基に、サッカー撮影に関する私見を、このブログで続けていこうと思っている。

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1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm 絞り優先AE シャッター速度 1/800 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 160  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm 絞り優先AE シャッター速度 1/50 絞り F2.8 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 1600  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/1250 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/640 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F3.5 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 125  AI SERVO AF  RAW

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坂道ダッシュ [カメラ]

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今日は、「忍びの里レディーストーナメント」に行ってきました。
今回で8回目を迎えるこの大会、全国から12チームの女子サッカーチームが集まり、3日間をかけて行われ、本日は順位を決める最終日。県サッカー協会のお手伝いで、ボランティアカメラマンとして撮影に協力させていただきました。
朝起きると、撮影意欲をグッと下げる雨。それでも会場に着くと小雨状態になり、試合開始頃には何とか雨もやんでくれました。伊賀くの一FCのホームである、上野総合運動公園競技場をメイン会場に、隣接する野球場の外野部分を使ってサブグランドを作り、2会場で計6試合が行われる予定です。両会場とも同時進行で、女子サッカーは40分ハーフですから、まずメイン会場の第一試合の前半40分を撮ったら、数百メートル先のサブ会場に急いで移動。そこでの第一試合の後半40分を撮ったら、その後の第二試合の前半を撮って、ハーフタイムの間にまたメイン会場に戻る。そんな行き来を繰り返しながら、休む間もなく撮り続けます。協会カメラマンとしては、特定のチームだけを撮れば良いというわけにもいきませんので、参加12チームをまんべんなく撮っておかないとね。
こんな状態では、今日は昼食は無理だな、と諦めていたのですが、「食べてください」とご厚意でお弁当を渡されたので、決勝戦前の僅かな隙に5分で駆け込み、再度グランドへ急いで戻ったのですが、足がまたつってしまいました。最後の閉会式を撮り終えると大粒の雨が。撮影中は天候が何とかもってくれたのが幸いだったですが、もう動けません。やっぱり日頃の運動不足のせいなのか、歳のせいなのか。這うようにして、先ほど家に帰ってきました。
結局、のべ240分の試合撮影プラスアルファで、手持ちのメディア全てを使い切り、1800枚ほどの撮影枚数(全てRAW、約20GB)。これまで6年以上サッカー撮影をしてきましたが、一日の撮影としては記録更新。う~ん、疲れました。正直言って、ヘロヘロです。基本的に椅子などに座らず、常に立って移動しながらの撮影スタイルの私、集中力を保ちながらの長時間撮影は、やっぱり40代後半のおじさんにはキツイものがあります。最終日の今日は、力の差が少ない対戦で、好ゲームが多かったことが、いつもより撮影に力が入ってしまったことも一理あるかも。昨夜、ウチの愚息が「今日は練習で坂道ダッシュ30本。もう足がパンパンだ」と言っていましたが、今の私もそれと同じ状態かも。スポーツ撮影はスポーツですからね。まあこういうのも、いづれ血となり肉となり・・・(そうあって欲しいなあ)。
で、撮影結果はどうか?って。まだ今日撮ってきた画を見てませんし、見る元気もありません。ただ多少の手ごたえはありましたから、まあまあですかね(そうあって欲しい、切実に)。
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少年サッカーの撮影 その63 [少年サッカーの撮影]

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以前、ある父兄の方とサッカー撮影について話していた時、「親指AFって、当然使われているんでしょ?」と聞かれたので、いえ使っていません、と答えると、一瞬怪訝そうな表情の後で、「それでもあんな画が撮れるんですね」と言われたことがある。またそれより前に、「サッカーなどのスポーツ撮影では、シャッター速度優先モードで撮るのが当然ですよね」と言われたことも。「初心者がサッカーを撮る時は、ピント合わせが難しいから、なるべく絞って撮る方が良い。今のデジカメは高感度が使えて、それで絞れるから適している、って言われたんですが、そうですよね」と言われたことも。ネット上の書き込みなどでは、「動き物を撮る際には、被写体をブラさないと躍動感が出ないから、シャッター速度をあまり上げない方が良い」という記述もよく見かける。「一瞬先が予測できないスポーツ撮影では、デジタルの特性を生かして、ドンドン連写で撮るべきだ。そうすれば後で、このシーンを撮っておいて良かった、とか、思わぬ掘り出し物のような画が見つかる場合があるから」と説く方もいる。「背景の輝度の高いものに引っ張られないスポット測光が良い」、「いや光線状況が一定な場合はマニュアル設定が良い」、という議論も聞いたことがある。さてどうだろうか。ベテランの方々は、これらに対する回答は既に胸にお持ちのことと思うのだが、どれも正解のようで、そうでないようで。

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日本人はHow to 本とランキングが好きな国民だ、というのをどこかで聞いたことがあるが、初心者の方にサッカー撮影についてのことを聞かれる際に感じるのは、失敗しない最低限の方法、コレだけはしてはいけない、コレだけは守らないといけない、という表面的な決まり事のようなものを欲しがる傾向にある。しかしそんなものは、本当に有るのだろうか。またもし有ったとしても、失敗と成功が紙一重だったり、時と場合によって善悪が逆転したり、志向や評価の違いで副作用が出たり。
写真展やネット上で素晴らしい写真を発見すると、どういった機材で、どういった設定で撮っているのか、気になったりする。僭越ながら私もこのブログに写真を掲載するときは、できるだけ撮影データを載せるようにしている。それは確かに、その写真を撮るために撮影者が工夫した創意の一端であることは間違いない。しかしそれは、「一端」であって「方法の一部」である。それを「目的」にすべきではない。

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一眼レフカメラでの写真撮影は、シャッター速度・絞り・ISO感度・測光方法・焦点距離などのカメラ内部の要因を、光線方向・光量・被写体の動きなどの外的要因を考慮して、撮影者自らが求める最良の画を得るために、組み合わしながら撮るもの。そういった任意性ゆえに撮影者の表現力が反映でき、「作品」というものも生まれる。逆に言えば、方法論が確立されて、画一されているのであれば、誰が撮っても同じような結果が得られ、芸術でも作品でもなく、製品になる。撮影者の技術や意図や表現力が発揮させられるような分野だからこそ、個展等の発表会があり、コンテストがあり、難しくも奥深く、工夫のし甲斐があって達成感もある、そんなところに楽しみを感じられる分野なのだと思う。

「シャッター速度は1/500以上は必要ですよね?」
「いえ、私は1/160で撮ることも1/1000で撮ることもあります」
「シャッター速度優先(Tv)で撮ってますよね?」
「いえ、TvでもAv(絞り優先)でも撮りますよ」
「中央のAFフレームを使ってますよね」
「いえ、中央を使うこともそれ以外を使うこともあります」
「じゃあ、いったいどうすればいいんだ! 教えてくれないのか!」

言い訳をするつもりは無いのだが、このブログで書き続けてきたサッカー撮影について、私は嘘偽りを書いているつもりは無いが、それは私の考えや方法論であって、唯一無二のものとは思っていない。他の方法で素晴らしい作品を撮られている方も多い。ここで私が書いているのは、サッカーというスポーツを撮る事の面白さと、その際に咀嚼(そしゃく)するべき点、理解し味わうべき点、だ。まずければ吐き出せばいいし、美味ければ味わえばよい。

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1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/640 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 160  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/640 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW

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アンケート 2 [カメラ]

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本日、キヤノンから何やら封筒が届きました。開けてみると、先日のアンケート粗品だそうです。
そういえば先月、いつものようにメールにてやってきた「アンケートのお願い」で、粗品希望にしてたなあ、と思い出し、ありがたくいただきました。キヤノンユーザーの多くの方々にこのメールが届いたはずですから、一年前のボールペンと同様、この携帯クリーナーもたくさんの方が手にされたのではないでしょうか。携帯電話の液晶画面を拭くクリーナーって、珍しいものではないのですが、これってカメラの液晶にも使えますよね。せっかくキヤノンオリジナルのものを作ったのだから、カメラメーカーとしてはいっそ、携帯電話用ではなくデジタルカメラ用だと銘打てばよかったのでは、と思うのですが、たとえ同じものでも。
以前にも書きましたが、こうしたアンケートは企業として、実際のユーザーの生の声を聞く重要な活動だと思うのです。ただ昔に比べてパソコンが普及し、ネット環境が当たり前になった恩恵が、こういったところにも感じられますよね。私の記憶では、以前はユーザー登録も郵送かFAXでしていたような気がしますし、こういったアンケートも郵送で専用用紙が送られてきたような。それでは面倒がって、回収率は良くなかっただろうし、時間も手間もかかったと想像できます。ネット上で簡単に送信できる環境構築が、ユーザーとメーカーの距離を縮めたという見方をすれば、文明の進歩の恩恵を被っているなあ、と思えるかも(ちょっと大げさかな)。
ユーザーの生の声は電子的に送られても、粗品は郵送という従来の方法で送られてくるところが、何とも言えませんが、某メーカーのように、「オリジナル・スクリーンセーバー」とか「オリジナル・ミニゲーム」なんていうのが、ネットから粗品として送られるより、ずっと良いと思いますね。コストがかかったと思いますので、ここは素直にお礼申し上げます。キヤノンさん、ありがとう。
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自転車の記憶 [巷の雑感]

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自転車を初めて買ってもらったのは、いつだっただろう。小学校低学年の頃だったろうか。友人たちが自慢げに乗りまわしていたのを見て、どうしても欲しくなった記憶が、かすかに残っている。
買ってもらって喜んでいたのは一瞬。それから補助輪無しで乗れるようになるまで苦悩が続く。横目で笑う友人たちの眼を避けて、夕暮れの路地で一人練習した記憶も、かすかに残っている。
毎日学校まで歩き続けている道のりを自転車で行ってみると、何と早いことか、何と楽なことか、と感動した記憶も、かすかに残っている。それ以後10年ほどの間、自転車が私の主たる行動手段になり、体の大きさに合わせて乗り換えたりしながら、何処へ行くにも自転車という、必要不可欠の相棒になってしまった。そして自動車運転免許を手にすると同時に眼も向けなくなり、相棒と言っていたわりには、いつの間にか我が家からいなくなってしまった。
それからずっと時を経た今、また少し自転車に乗ることが増えつつある。もちろん地方都市在住者にとっては、自動車は生活必需品なのだが、車が全ての面で便利とは限らないという状況が理解できるようになったからか。しかしこの自転車という乗り物、動力は一切搭載していなくて、乗った人間の力だけで進むのに、静止したら自立できないほど不安定なものなのに、同じ人間の力だけで進む「歩く」「走る」に比べて、何と早くて楽なことか。同じような努力をしても、道具を使うのと使わないのとでは、過程と結果にこんなに差が出るということだろう。
あの頃、遊びに行った帰り道、腹ペコでペダルを漕いだ頃に比べれば、ずいぶん軽快感はなくなってしまった私の横を、息子の自転車が勢いよく追い抜かしていく。この子にも、こうして慣れ親しんだ自転車の記憶が残っていくのだろうか。
少し暖かくなった僅かな風を受けて走る心地よさ、あの頃も確か同じように感じた記憶が、かすかに残っている。
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