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少年サッカーの撮影 その63 [少年サッカーの撮影]

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以前、ある父兄の方とサッカー撮影について話していた時、「親指AFって、当然使われているんでしょ?」と聞かれたので、いえ使っていません、と答えると、一瞬怪訝そうな表情の後で、「それでもあんな画が撮れるんですね」と言われたことがある。またそれより前に、「サッカーなどのスポーツ撮影では、シャッター速度優先モードで撮るのが当然ですよね」と言われたことも。「初心者がサッカーを撮る時は、ピント合わせが難しいから、なるべく絞って撮る方が良い。今のデジカメは高感度が使えて、それで絞れるから適している、って言われたんですが、そうですよね」と言われたことも。ネット上の書き込みなどでは、「動き物を撮る際には、被写体をブラさないと躍動感が出ないから、シャッター速度をあまり上げない方が良い」という記述もよく見かける。「一瞬先が予測できないスポーツ撮影では、デジタルの特性を生かして、ドンドン連写で撮るべきだ。そうすれば後で、このシーンを撮っておいて良かった、とか、思わぬ掘り出し物のような画が見つかる場合があるから」と説く方もいる。「背景の輝度の高いものに引っ張られないスポット測光が良い」、「いや光線状況が一定な場合はマニュアル設定が良い」、という議論も聞いたことがある。さてどうだろうか。ベテランの方々は、これらに対する回答は既に胸にお持ちのことと思うのだが、どれも正解のようで、そうでないようで。

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日本人はHow to 本とランキングが好きな国民だ、というのをどこかで聞いたことがあるが、初心者の方にサッカー撮影についてのことを聞かれる際に感じるのは、失敗しない最低限の方法、コレだけはしてはいけない、コレだけは守らないといけない、という表面的な決まり事のようなものを欲しがる傾向にある。しかしそんなものは、本当に有るのだろうか。またもし有ったとしても、失敗と成功が紙一重だったり、時と場合によって善悪が逆転したり、志向や評価の違いで副作用が出たり。
写真展やネット上で素晴らしい写真を発見すると、どういった機材で、どういった設定で撮っているのか、気になったりする。僭越ながら私もこのブログに写真を掲載するときは、できるだけ撮影データを載せるようにしている。それは確かに、その写真を撮るために撮影者が工夫した創意の一端であることは間違いない。しかしそれは、「一端」であって「方法の一部」である。それを「目的」にすべきではない。

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一眼レフカメラでの写真撮影は、シャッター速度・絞り・ISO感度・測光方法・焦点距離などのカメラ内部の要因を、光線方向・光量・被写体の動きなどの外的要因を考慮して、撮影者自らが求める最良の画を得るために、組み合わしながら撮るもの。そういった任意性ゆえに撮影者の表現力が反映でき、「作品」というものも生まれる。逆に言えば、方法論が確立されて、画一されているのであれば、誰が撮っても同じような結果が得られ、芸術でも作品でもなく、製品になる。撮影者の技術や意図や表現力が発揮させられるような分野だからこそ、個展等の発表会があり、コンテストがあり、難しくも奥深く、工夫のし甲斐があって達成感もある、そんなところに楽しみを感じられる分野なのだと思う。

「シャッター速度は1/500以上は必要ですよね?」
「いえ、私は1/160で撮ることも1/1000で撮ることもあります」
「シャッター速度優先(Tv)で撮ってますよね?」
「いえ、TvでもAv(絞り優先)でも撮りますよ」
「中央のAFフレームを使ってますよね」
「いえ、中央を使うこともそれ以外を使うこともあります」
「じゃあ、いったいどうすればいいんだ! 教えてくれないのか!」

言い訳をするつもりは無いのだが、このブログで書き続けてきたサッカー撮影について、私は嘘偽りを書いているつもりは無いが、それは私の考えや方法論であって、唯一無二のものとは思っていない。他の方法で素晴らしい作品を撮られている方も多い。ここで私が書いているのは、サッカーというスポーツを撮る事の面白さと、その際に咀嚼(そしゃく)するべき点、理解し味わうべき点、だ。まずければ吐き出せばいいし、美味ければ味わえばよい。

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1枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/640 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
2枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF400mm F2.8 L IS
焦点距離 400mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.0 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 160  AI SERVO AF  RAW
3枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
4枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F5.0 評価測光
露出補正 +1/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
5枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS
焦点距離 300mm シャッター速度優先AE シャッター速度 1/1000 絞り F4.5 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW
6枚目
CANON 1D MarkⅢ+EF300mm F2.8 L IS+EF1.4xEXTENDERⅡ
焦点距離 420mm 絞り優先AE シャッター速度 1/640 絞り F5.6 評価測光
露出補正 +2/3  ISO 100  AI SERVO AF  RAW

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コメント 7

コメントの受付は締め切りました
ぴんさん

全く同感です
現場で臨機応変に工夫するのが面白いのに・・・
その為には、失敗や成功の経験が必要だと思います
その積み重ねこそが、技術の応用力やアイデアに繋がると感じています
もともと私のブログはSSや絞りなどのデータを載せていませんが
最近は機材も載せないようにしています
まぁ、Exif見れば分かるのですが、その前に想像力を働かせて考えて貰いたいのです
「自分だったら、どう撮るか」と

PS;まだ誰にも言ってないのですが、とうとうアレ決心しましたよ^^
by ぴんさん (2009-03-21 15:27) 

kotodaddy

自分でどういうのが撮りたいか次第ですよね。
わざと多少ブラして躍動感を前面に出したいとか・・。
私も先日の甥っ子のサッカー撮影で、スローシャッターにも挑戦して
みましたが、アタマが止まってないと単なるブレ写真になってしまいますね。
途中で諦めましたが、そういう写真も撮ってみたいなぁと強く思いました。
by kotodaddy (2009-03-21 18:26) 

ジュニアユース

コメント、ありがとうございます。

ぴんさん、こんにちは。
今の子供たちには想像力や創作力が少なくなっているらしいです。単純に回答を求め過ぎるのかな。大人もそうでしょうかね。
アレ、決まりましたか! それは楽しみ。ぜひ詳細をお聞かせいただきたいですね。

kotodaddyさん、こんにちは。
一枚の画の中で、ブレて欲しいところとブレさせてはいけないところ、をしっかり区別して意図的に撮ることが、躍動感の表現だと思うのです。そこのところが分かっていない記述が多いですね。


by ジュニアユース (2009-03-21 22:48) 

Cimarron

撮影日の天候にも左右されますよね。
晴天ならシャッタースピードを生かしてビシッと止められますが
曇り空ならじっくり撮りたいです。


by Cimarron (2009-03-23 13:02) 

ジュニアユース

Cimarronさん、コメントありがとうございます。
天候による光量の変化は重要な要素ですよね。雨の日などは暗くてシャッター速度が稼げないのですが、それでも私は、水しぶきをあげて走る選手が撮りたくて、ISOをあげてシャッター速度を落とさないようにすることもあります。

by ジュニアユース (2009-03-24 20:57) 

cr450

こんにちは~
撮影に~答えって~ないですよね~
撮影者が~どんなイメージを求めるか~ですよね~
光と時間をコントロールして~自分のイメージを写し撮るものなんですけどね~
質問される方が~自分のイメージを伝えて~質問すべきなんでしょうね~
サッカーはこう撮るみたいな~虎の巻を~ジュニアユースさんから伝授してほしい気持ちは~わかりますけどね~(^^;

by cr450 (2009-03-26 19:17) 

ジュニアユース

cr450さん、お久しぶりです。
目標がはっきりしていれば、最短距離に進む方法も見つかるのかも知れませんが、その目標をイメージするのが難しいのかもしれませんね。目標がわかった時には、もう答えは出ているのかも。

by ジュニアユース (2009-03-27 18:14)